日本語教室
Aug
2021
29

かざぐるま日本語教室」という日本語を学ぶ学生や企業で働く外国人に、ボランティアとして日本語や日本の生活習慣・文化を教えているグループがすぐ近くで活動しています。

305閉店後、お客様だったKさんから
「一度覗いてみて!」
としきりにお誘いいただいていました。
そこで一緒に日本語を教えるボランティアをやってみませんか、ということです。

「日本語を教える」なんて・・・
「英語も喋れないし」・・・
で、頭の中では「できる訳がない」といつも却下していました!

なんでもすぐに飛び込める性格でもなく、閉店した翌年度には生活クラブの支部委員を引き受けたりして忙しくはなっていましたので。


先日、ある方から
「今後の人生はどう生きていこうと思っている?」
と聞かれました。
「え?・・・」
明快な答えなどありません。

そういえば、今あること、出来ることを一つひとつ片付けながら生きているだけだなあ、と。
仕事をリタイアしたらとにかく遊びたい、旅行したい・・・と漠然と思っていただけでしたから。

そんな時にまた、久しぶりに前述のKさんとばったりお会いしました。
そしてまた、お誘いを受けました。
今回は何も活動していない自分に喝をいれるためにちょっと覗いてみようかな、という気持ちになりました。

そして昨日、もう一人の仲間と一緒に行ってきました!

志木四小の空き教室の1室で。

10時まえになるとポツポツと生徒さんたちが集まってきます。

「キョウハアツイネ」
「そうね、蒸し暑いね!」
「ムシ?」
「虫じゃないよ!蒸し暑い、humid だね」
・・・とこんなやり取りもしてます。

10時過ぎには生徒さんが7、8人集まってきました。
長机に一人ずつ席に座ってもらいます。

教室の後ろには授業参観の父兄よろしくボランティアの方々がずらっと立っています。
私たちも見学者という名札を掛けて一緒に並んでました。

そしてどちらも出揃ったところで、代表者の方が生徒さん一人に一人のボランティアさんを担当させてマンツーマン授業が始まります。

見学者の私たちもマンツーマンの横に加わらせていただきました。
私が加わった生徒さんは中国人の若妻。ご主人の仕事の関係で日本に来ているそうです。

「彼女はとても優秀で今は『日本語Ⅱ』の教科書を使って勉強しているのよ。じゃ。自己紹介しましょうか」
と、彼女に振ります。
「はい。わたしはタンともうします。2019年に中国から日本にきていまはシキにすんでいます」
と、流暢な日本語。先生に
「どうして日本に来たの?」と畳みかけられます。

こうして、教科書だけの勉強じゃなくて間に会話を挟みながら続けます。

「来日したときは「あいうえお」の50音だけしかわからなかったのよね?」
と先生。
「そうなんですか!私がABCのアルファベットしか知らないで英語の勉強を始めるのと同じですね!それなのにもう、こんなにペラペラ日本語が話せるなんてね〜」
と、私。
先生曰く
「幸い、中国は漢字で日本と通じるところがあるから他の国(タイとかベトナムとかアフリカとか)より意思疎通はしやすいのよね!」
するとタンさん
「イシソツウ?」
そしたら先生
「そうよね・・・Sさん(私のこと)タンさんにわかるように教えてあげてくれる?」
(ドキッ!来たっ!)

「う〜ん・・・『気持ち』ってわかります?」
「あ、はい『キモチ』わかります。」
「よかった!その気持ちがお互いに伝わるってことかな?『伝わる』ってわかる?」
「はい、わかります」

よかった!!
要するに優秀な生徒さんだったからこんなに簡単に理解してもらえたのですが、「気持ち」も「伝える」もよくわからない人だったらどう説明しよう・・・

英語とか喋れないからできないじゃなくて、これは自分自身の日本語力がかなり試されます。
実際始めるとなったら研修とかはあるのでしょうが、かなり不安になってきました。

でもね、楽しい時間が過ごせました!
何より声を出してお喋りできますからね!