まるごと栃木を訪ねる旅
Sep
2019
22

昨日は生活クラブの生産者交流会。
本当は消費担当の委員が行くべきところ都合で行けず、委員長も行けない、とのことで私にお鉢が回ってきました!
朝は早い集合だし、コーラスのコンサートも近いし、ちょっと気後れしていましたがなんとか早起きして参加してきました!
この3連休、お天気も悪いということで雨具もしっかり持参しての参加でしたが、なんのなんの!晴れ間こそありませんでしたが、雨にも降られず涼しい一日でした。

正式名称は2019年「お肉も牛乳もお野菜もお米も丸ごと生産者を訪ねる旅」

先ずは武蔵浦和からマイクロバスに乗り込み埼玉単協として各ブロックからの組合員やブロック役員、ワーカーズから、職員、そして副理事長。満員のバスでしたから2~30名位の参加でしょうか。
東北自動車道を走り西那須野塩原インターで降り、新生酪農栃木工場へ。
そこで東京単協や連合会などの団体と合流して開会式。
恒例の牛乳で乾杯です!
この蛇口から牛乳を注いでくれて
一人ひとりに配られて・・・。

あいさつを聞きながら飲み干してしまった人もいたようですが・・・
はい、ここでかんぱ~い!
そのあと、各団体ごとに4か所ほどの生産者さんを案内していただきました。

まずはここ新生酪農の栃木工場。
屋根には376枚のソーラーパネルが。晴れた日は94kwも発電するそうです。東電に限度45kwを売電し、月に30万円程になるそうです。

この建物の中で牛乳瓶を洗浄・殺菌したり牛乳を充填し検査をするなどの工程がされます。
72℃15秒殺菌は高温短時間殺菌で、これをパスチャライズド製法といいます。

2000年頃の牛乳の消費量は2700万トンあったものが現在は半分以下の1100万トンになってしまったそうです。
もっとも種類も増え、ここは900㎖ビンのみの製造ですのでそのせいもあるでしょうが、やはり高齢化に伴い牛乳の注文数も減ってきているのでしょうね。
このままではこの工場も潰れてしまうというので他の物を何か・・と検討しているそうです。

次に行ったのがイソシンファームさん。
箒根牛(ほうきねぎゅう)という肉牛を育てています。
この真っ黒い牛が箒根牛です。お母さん牛はホルスタイン種でお父さん牛は松阪牛とか飛騨牛とかいう、いわゆる黒毛和牛です。お母さんは白黒で、お父さんは真っ黒ですが生まれてくる子牛は殆ど真っ黒で、この牛はオスもメスも大きくなったら箒根牛という交雑種の肉牛になるそうです。箒根牛とは生活クラブの消費材として名付けた肉牛です。

好奇心旺盛で私たちがいるとそばに寄ってきます!
「かわいい~」という声があちこちで。

耳についている黄色の耳票は人間でいえば「戸籍」のようなものだそうです。10桁の数字を打てば、いつどこで生まれて今どこにいるか、ということが普通の牛にはわかって、生活クラブに納める箒根牛はさらにどんな病気にかかって、どんな治療を受けたか、ポストハーベストフリーで、遺伝子組み換えのない餌を食べさせているということまで全部データが入っているそうです。

そして次はこのイソシンファームさんが作っている農場に案内してもらいました。

飼料用の稲を刈り取り、機械で丸めます。乳酸菌が吹き付けられている状態だそうです。

そしてその丸まった飼料を別の機会でラップを巻くようにぐるぐる巻きにします。

このロールは重さ300キロぐらいだそうです。しばらく置いて発酵させます。


そんな餌を食べて育った肉牛がお弁当になりました!牛さん!ご馳走様でした。臭みがなくておいしかったよ!!
ご飯は「なすひかり」という新米でした!

次はレタス農家さん。
今植え付けているところです。
7月ごろに植え付けたレタスだそうです。

除草剤を使わないので畝と畝の間に雑草が生えています。
レタスは水はけがいいことが条件なので、この草が雨が降った時、水を吸ってくれたり、泥はねが少なくなっているので病気も少なくなってきています。また、色々な種類の草が生えているのでそれぞれに虫がついて、土の中には生物が競合していてその生物の多様性が高くなり生態系としても安定してくるということらしいです。

最後の生産者さんは熊倉牧場さん。
最初に見学した新生酪農さんに搾った生の牛乳を運びます。
いたいた!ホルスタイン牛。

5日前に生まれたばかりの子牛。
何だかかわいそう・・・すぐにお母さんと離されて。
お母さん牛は赤ちゃんを産んだらすぐにお乳を搾られるからね。
この牛にはお母さんの初乳を哺乳瓶で与えられるけどあとは粉ミルクで育つそう・・・。なんだかね~。自分が産んだ子にお乳をあげられないで人間の為に搾られてしまうのね!

この搾乳機で搾られます。

そしてこのパイプを通って集乳車に運ばれ、それが新生酪農さんに届けられ、高温短時間殺菌され、ビンに充填されるわけですね。

・・・と今日はお勉強会になりました。
こうやって私たちは農家さんの飼料を食べた牛の肉を食べ、乳を飲み、その牛や豚の糞尿はまた飼料を育てる土となり、循環しているのですね。


ねえ~牛さん!元気な赤ちゃんを産んでくださいね!お腹がピクピク動いていました。

あなたの目が忘れられません。