川越スカラ座へ
Jan
2020
30

暖かいいい一日でした!
友人に誘われて「川越スカラ座」へ。
何の映画かというと
「つつんで、ひらいて」という本の装幀家、菊地信義氏のドキュメンタリー映画です。
友人はイラストレーターだったし、本の装幀や挿絵を手掛けたこともあり、この菊地氏と面識もあったようで、この映画は必見のようでした。
渋谷で上映されていたのを見逃したということで、ここ「スカラ座」で明日までの上映を知って誘われたのでした。

正直、こちらにとっては「菊地信義氏」なんて、知らないし・・・かなりマニアックな映画だなあと思いつつお付き合いしたのですが、いや~、素敵な世界でした!
俵万智の「サラダ記念日」をはじめ大江健三郎、古井由吉、平野敬一郎の「決壊」の装幀も彼の作品だそうです。
装幀とは単に本のカバーをデザインするというだけではないこともよくわかりました。
その装幀で本の価値もすごく上がりますね!
古井由吉曰く
「ただ読めばいいっていう機能だけになるか、本という『もの』を大事にするか」

彼の装幀は「文字」のデザインによるものが多いです。字体だったり、長体と言って縦長に変形させたり、斜めに配置したり・・・
そして空間もつくり、なによりかっこいい!!

母親が料理を「こしらえる」・・「こさえる」・・ように自分も本を「こしらえていく」・・「こさえていく」・・・。
本はたくさんの人々で作られている。本の作者、編集者がいて、そして装幀者が身体を「こしらえる」のだそうだ。
なかなか含蓄のある言葉だった。

本離れしていく時代ですが、カッコいい本の背表紙が並ぶ書棚に憧れますね。



スカラ座を出て・・・
通りに出たら、こんなに大きなカメがお散歩
もしかしたらあの和菓子の老舗「亀屋」さんと関係あるのかしら?? 
と今、フッと思ってしまった!


「時の鐘」の上は抜けるような青空!


そして埼玉りそな銀行の上にはかなり低空飛行の飛行機が・・・。のどかな川越での一日でした!