木と暮す
Jan
2016
21

先週の定休日に友人と新木場の「木材会館」を見学してきました。

新木場の駅を降りると目の前にその建物はあります。
檜の角材でコンクリートと鉄の構造躯体を覆って「鉄筋コンクリート」という堅いイメージを打破して実に安らぐ建物になっていますよね。
事前に申し込んでおけば中を案内して頂けます。


打ちっぱなしコンクリートの壁に木の角材を打ち付けた表札。


先ずは2Fの木材問屋協同組合の事務室へ。
そこで案内の申し込みをしたことを告げ、案内が始まります。


同じ2Fにある役員会議室。
桜の無垢材で組まれたテーブルの見事なこと!
厚みも半端なく重厚感たっぷり!!
もっとも、ここは飲食禁止なので普段はあまり使われないとのこと。
ほらよく、テレビのコマーシャルとかで見たことありませんか?
もっぱら、撮影によく使われているとか・・・。




7Fのテラスからは見晴らしも良く、スカイツリーも良く見えました。
この日は残念ながら見えませんでしたが都心の高層ビルの向こうに富士山も望めるようです。


7Fの檜のホール。
左側の窓ガラスの外が先程のテラスです。
この日は午後からどこかの懇親会があるようで、準備がされていました。

檜を組み上げた大梁
古来、日本の建物においては、木材は構造体であると同時に化粧材でもありました。
檜のホールの屋根を支える大梁は、檜の12cm角で組まれています。コンピューター制御のNC加工で、伝統の「追掛大栓継手」を施し、カシの木栓をはめ込んで繋がれ組み上げられました。木と木を組み合わせ、木と木のめりこみにより、木と木が互いに力を合わせて強度を発揮しています。補助的にボルトで締めあげることで一体化された巨大な形状の大梁は、様々な実大強度実験をクリアし、安全性を実証することができました。木梁と木梁の間に設けられた天窓から光が降り注ぎ、ホールと木梁を柔らかく照らしてくれます。」(木材会館パンフレットより)



6F小ホール
正面奥は杉木立をイメージしたというオブジェ。
小学生の見学者が来ると皆、この中を迷路のように歩き回るそうです。



檜の角材を波状に削り積み重ねたというカウンターも躍動感あふれて見事でした!



ちょっとアングルがわかりにくいですが、1Fの檜舞台と檜の角材をランダムに組み合わせた壁面です。
まさしくこの檜舞台に立てるのはどんな方たちでしょう!!



1Fにはちょっと画像が暗くてわかりずらいですが、茶室と和室もあり「お茶、生け花、詩吟教室」などの活動の場になっているようです。
あこがれの琉球畳に心惹かれます!

最後にこの東京木材問屋協同組合理事長 吉条良明氏の竣工5周年に記した言葉をお伝えします。
「・・前略・・都市建築に木材を如何に多く使えるかに挑戦した建物としてこの木材会館は誕生し、多くの建設関係者の見学も受け入れている。日本人に脈々と息づいている『木の文化』、木の持つ美しさ、優しさ、強さを生かした建築が都市にも多く建設されるよう願って止まない。」
また、竣工時の言葉の中には
「『木材会館』のもう一つの大きな役割は、地球環境への貢献です。木材は大気中の二酸化炭素を吸収して生育し、固定します。1,000㎥の木材は、『木材会館』が存続する期間にわたってその炭素を固定し続けてくれます。『森を育てたい・だから木を使おう』この強い思いを持って建設にあたりました。」

本当に「木」のぬくもりを感じる落ち着く建物でした。

かく言う当「305」も木のぬくもりを感じませんか?


大分昔に撮った画像ですが・・・。
30年経った今もどっしりとお客様をお迎えします!